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東日本大震災

不惜身命 散る桜

うぐいすの声が裏山から聞こえ、近くの公園の桜の花びらが舞い上がって、檜花粉と一緒に我が家のベランダに飛んできています。桜の花びらは散ってしまったものの、がくの濃い桜色が、遠くからは別の桜の花を咲かせているように、ピンク色へと変わり、葉桜になる過程も風情がありきれいだなと思います。同じ写真ばかりですみません・・・が、よければ桜のうつり変わり?と長い文章におつき合いください。まずは4月13日の好転に恵まれた桜満開の写真。
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そしてMoreでの続きは、昨日4月15日の春の雨に打たれて散っていく桜(あまり写真には写っていなくて残念・・・)と葉桜との写真・・・。散る桜を表す「花(華)と散る」という言葉は、戦死や殉職の喩えにも戦時中よく使われたそうです。また近年では、散ることをただ惜しむだけではなく、ひらひらと散る桜を精一杯さいた勲章のようにいうことも多く、警察官や自衛官の階級章には、他国なら星形を使うべきところを、桜花で表していたり、自衛官の旗も陸海空を問わず、旭日と並んで桜の花を数多く使用しているのだそう。
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これらの職種は国民の生命と財産を守るために、命を投げ打つと宣誓しているためであると言うのですが・・・。まさに今、毎日東日本の被災地で、日本国民のために頑張っておられる彼らが、その姿を見せてくれています。戦時中の徴兵令で戦争に参加する方々や軍人さんのような死への覚悟は少ないかもしれないけれど、自分の身を惜しまない"不惜身命"(ふしゃくしんみょう)の意思は、震災後の救援や復旧に従事される方すべてに強くあり、特に福島第一原子力発電所近くで作業されておられる方は、日本の未来を担って命がけであろうと思います。
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今回の東日本大震災の被災者支援のために、通常の陸海空の自衛隊員だけでは限界があり、即応予備自衛官(平成9年に創設された制度で初めて今回適用)として、召集された元自衛官の姿が、戦時中の姿と重なり見えてしまいました。自らも被災しボランティアとして、ご遺体を捜したり瓦礫を片付けている中で召集されたり、全く違う職業に就いている中での召集にも、整然と直立不動で敬礼をしている姿・・・。「もしここで行かなかったら、10年20年後に後悔すると思って引き受けました。」「職場のみんなも、お前の分はみんなで頑張るから、行ってこいと快く送り出してくれました。」と・・・。



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どんな仕事であっても、人の手から創りだされるもののすべてや、人の手が加わることで変化がおきたり、改善されたり、一歩前進できることがあることは、崇高ですばらしいと最近感じます。被災しながらも残された機械と、熱い想いで再び集まった従業員と再開したかまぼこ工場。地元で復活したあつあつ!のかまぼこを、近くの避難所を回って配ると、冷えきった身体に冷え切った食べ物を食べられおられた被災者の方々は「出来たてのあつあつでおいしい!いつも食べていたそのままの味です!涙が出てくる。」と感謝されていました。
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阪神淡路大震災ではパンは届けられたものの、日持ちがせず捨てられた経験もあったパン屋さんは、その教訓を糧に3年間の長期保存の出来る缶入りになったフカフカ!のデニッシュパンを配り「乾パンみたいに硬くなくて、甘くてこんな柔らかいパン、おいしくて涙が出ます。おいしくて生きててよかったです。」と喜びの声・・・。無償で送り続けるが故に、会社経営が困難になってはいたものの「パン一つでこんなに喜び感動してもらえるなんて・・・。」とその社長は目に涙を浮かべて、パン生地を練る手を休めませんでした。後日多くのこの缶入りパンを購入した人々から、被災地に送ってほしいと缶には被災者の方々へのメッセージ付きで逆に送り返されてきて、それをまた被災地へ送ることが出来たようでした。
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すでに見る目を奪うような遺体であるにもかかわらず「見つけてくれて本当にありがとうございました。」と遺族の家族に感謝される自衛官・・・。皆言葉を失うくらいに、哀しみや苦労を乗り越えての喜びと・・・、そして「この仕事をしていて本当によかった。」と仕事へのやりがいや使命感を感じているのです。そんなことを思いながらも、体調が思わしくなく、血液検査のために採血中、看護師に「必ず治るから!大丈夫!!」と力強く励まされ、また涙ぐんでしまう日でした。桜が散って、少し寂しい気持ちにもなっていたけれど・・・、我が家の枯れ枝そのものの葡萄の枝からは新芽が出はじめ、多くの木々にも若葉が生い茂り、あたたかい新緑の季節がそこまで来ています。


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最後までご覧いただきありがとうございました。
Commented by kotonote at 2011-04-17 15:14
キミさん、こんにちは。
今回の地震からたくさんの学びや感動もありましたね。
温かい食事が食べられることは当たり前ではなく
どれほど恵まれたことであるか。
おにぎりに手を合わせるおばあさんの姿には泪が出ました。
感謝を忘れず暮らしたいなと思いました。
Commented by tukimi-kai at 2011-04-17 21:28
琴さん、ありがとうございます。
今回の地震・・・から、本当に自然の驚異と生きていく術や
人間の作り出したものの恐怖や逆に人と人のつながりや
可能性など多くを考えさせてもらっています。
まだまだこれからが、本当の意味での復興の時・・・。
これからも自分に出来ることを模索しつつ、
常に感謝の気持ちで暮らしたいですね。
Commented by sawatans at 2011-04-19 14:15
こんにちは。美味しんぼ日記のsawatanです。
昨日は、コメントをいただきありがとございます。

普段から色々と自分の頭で物事を考えるように努力していましたが、
先月から、色々なことがあり、こんなに考えることは今まで無かった
と私自身も思います。
将来の夢など、やってみたいけれどまだ一歩も踏み出しておらず、
思い切って踏み出そうという決心にもなりました。

手作りで美味しいものは、みんなを幸せにする!って信念で
ブログを続けておりますか、食の安全について危機感がある
世の中になってしまいました。そういうことを含めて書きつづっていきたいとも
思っておりますので、これからもよろしくお願いいたします。
Commented by tukimi-kai at 2011-04-19 15:23
sawatanさん、コメントありがとうございます。
sawatanさんのお陰で、今日伝えたかった記事を、
ようやく書くことが出来ました。まだもう一つあるのですが・・・。
私の将来の夢はまだ模索中・・・ですが、sawatanさんの決心された夢!
これからブログを通して、応援させていただきます。
こちらこそこれからよろしくお願いいたします。
by tukimi-kai | 2011-04-16 16:40 | 東日本大震災 | Comments(4)

大好きな旅のように、      自分の人生=日々の暮らしをも楽しみたいです。


by tukimi-kai
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