藤原宮跡 大和三山と秋桜と蝶

以前橿原市に住んでいたこともあって藤原宮跡(ふじわらきゅうせき)の前の道は、国道165号線の裏道(信号が少ないので)でよく通っていたところでした・・・。この歳!?になって、身近すぎてわざわざ観光することもなかったけれど、歴史ある奈良の史跡や自然あふれる観光名所をぽつぽつ楽しみながら訪れ、奈良の魅力を再発見していきたいなと思ってもいます。
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この日はお盆でお墓参りの帰りに、「ホテイアオイは咲いていないかな・・・。」と寄ってみたのですが、全く池には花が咲いておらず・・・。(後日、同じ橿原市内の本薬師寺跡のホテイアオイが満開だったことを知りました。)けれど、代わりに多くの発見があったり、これからのこの地の変わらない姿と、変わりつつある価値を眼に焼き付けたいという想いも・・・。
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発見は、万葉集にも詠まれた大和三山の、耳成山(みみなしやま.北/写真下)、畝傍山(うねびやま.西/写真中)、天香久山(かぐやま.東/写真上)が見渡せることです。それもそのはず、大和三山は宮を護る山と観念され、藤原宮の造営に深く影響を与え、その眺望は、万葉世界の記憶としての歴史的景観を今に伝えているのだから・・・。
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橿原市の案内でも、「藤原宮跡では、季節ごとに美しい花が植えられ、菜の花やコスモス、キバナコスモス、ハスなど色とりどりの大地のカーペットを楽しむことができます。また、藤原宮跡は大和三山の絶好の眺望スポットとなっています。藤原宮跡から見る朝陽・夕陽は息をのむほどの秀景です。平成23年6月には、藤原宮跡からの大和三山の稜線の眺めが、"重要眺望景観"に指定されました。特に藤原宮跡から香具山方向を望む展望には、コンクリート系の建物がまったく映り込まないため、「光男の栗」「朱花の月」といった映画の撮影舞台にもなりました。」と・・・。奈良を日本を代表する河瀬直美監督のきれいな映像の映画・・・、見なくては・・・。
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藤原宮跡の北の前の道は狭いけれど、駐車場が2ヶ所あり、西側の駐車場の前には橿原市藤原京資料室もあり無料で見学できます。(この日は17時を過ぎていたので見学できず・・・。)そして、昨年平城遷都1300年祭で復元された大極殿(以前からある朱雀門)のある、賑わいを見せた平城宮跡の、以前の何もない姿と同じで、全く建物がなく広い平原が広がっていました。けれど、ここは、ほぼ1km四方の広さで、周囲をおよそ5mほどの高さの塀で囲み、東西南北の塀にはそれぞれ3か所、全部で12か所に門が設置されていた藤原宮の跡・・・。こんもりとした木々に覆われた茂みのある少し高台は、大極殿(だいごくでん)の土壇跡だそうで、あちこち嗅ぎ回っていた猫夫と、長野県から観光に来られた方は、なにやら密談??中・・・。
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藤原宮は、690(持統4)年に着工し、飛鳥浄御原宮からは694(持統8)年に遷都され、遷都後10年経過の704(景雲元)年に完成された、唐の長安を真似て造られた日本最初の本格的な都跡・・・。710年に平城京に遷都されるまでの16年間、持統(母:天智天皇の娘.鸕野皇女うののひめみこ)・文武(息子:軽皇子かるのみこ)・元明(息子草壁皇子くさかべのみこの正妃)の三天皇が政務(居住)を行った日本の首都だったところ・・・。そしてこの地に都を構えた背景には、持統天皇は、夫であった天武天皇の天武朝を継承するかのように見せて、父である天智(てんじ)天皇(中大兄皇子なかのおおえのみこ)の天智朝の復活を望み、藤原不比等(ふじわらのふひと)もまた、父である藤原鎌足(中臣鎌足なかとみのかまたり)の遺志を継いだ二人の政権交代という目論見があったとも云われ・・・謎めいています。  
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またここは、大極殿や朝堂院といった国をあげての儀式や政治を行う施設や、天皇の住まいである内裏などももつ構造で、現在で云う首都の皇居と国会議事堂、霞ヶ関の官庁街を合わせもつような構造だったようです。そしてその藤原宮の構造は、たった16年間ではあったものの、その後の都にも「藤原千年」の基礎や「律令制」と同じく引き継がれていったのだとか・・・。
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そして、周辺は史跡公園にもなっていて、藤原宮跡の6割ほどが国の特別史跡に指定されていたり、藤原宮及び藤原京の発掘調査も続けられているそうです。 
池の横を歩いて、近くで咲く黄花(キバナ)コスモスを観察していると(一昨日のニュースで満開に咲いている映像が放送されていましたが、この時はまだ咲き始めでした。)、キアゲハが目の前をふわふわと・・・。蝶は亡くなられた方の生まれ変わりだと聞いてから、いろいろと想像してしまいましたが、キバナコスモスとキアゲハはいつもここで仲良く共存しているよう・・・。
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また橿原市のこの藤原宮跡だけではなく、橿原市と明日香村と桜井市、そして奈良県が連携して提案した「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」が、平成19年1月30日に世界遺産候補として文化庁からユネスコに推薦され、世界遺産登録の暫定リストに登録されて、世界遺産登録を目指して整備が進められてもきています。
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登録されるまでは、普遍的な価値を持つ世界遺産のすばらしさを、多くの地域住民が理解し、いかに協力していくかに懸かっているようにも思いますし、登録後は観光客の多さで、自然や文化保存の難しさを目の当たりにし幾分の苦労をすることも考えられます・・・。けれど、この先何十年何百年と、この地の歴史を代々伝えていく為にも、多くの方に日本の歴史を知りこれからの生き方や政治のあり方を考えていただく為にも、世界に通じる遺産として守っていきたい、残しておく必要があるように思うのです。
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1995年(平成7年)に奈良県橿原市のここ藤原京跡をメイン会場として開催された地方博覧会ロマントピア藤原京’95はご存知でしょうか・・・。この時のマスコットで、今で云う「ゆるキャラの"古代(こだい)くん"は、かわいかったな・・・。」と思い出したり、またこの時タイムカプセルに入れる為に郵送した(会場のポストに投函した)「10年後の自分への手紙は・・・、どうなったのかな・・・。」と届かない手紙を不思議に感じたりもした藤原宮跡探訪?でした。

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by tukimi-kai | 2011-08-26 23:52 | 奈良 | Trackback | Comments(2)
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Commented by kotonote at 2011-08-27 20:37
キミさん~♪
「この年になって・・」ってよくわかりますよ(笑)。
私も今までいくらでも行くチャンスがあったでしょ?って
いうところに行ったことがないんですよね。
奈良の良さとかわかろうともしなかったというのかな。
本当に今になっていろいろ知りたい、行ってみたいと思います。
不思議な街ですよね。奈良って~☆
Commented by tukimi-kai at 2011-08-27 22:50
琴さんも・・・?!(笑)。
やはりこの歳になったからこそ、奈良の良さが分かるのかもしれないですね~。
住んでいるどの県や地域でも、ふるさとや愛着や思い出があって、郷土愛は存在するけれど・・・、
奈良県民は、特に奈良や奈良人の人柄も好きな気持ちが強いのかもしれません。
本当に奈良って、不思議な魅力がありますね~☆


大好きな旅のように、      自分の人生=日々の暮らしをも楽しみたいです。


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